NGワード「被災地の人に比べたら…」
最近のテレビを見ていると計画停電で、電気が通らない不便を語るときにこの枕詞が付くことが多い。
帰宅のための電車が止まって駅の外で待ち続ける人。
スーパーで買い占めでお米が買えなかった人。
ディスニーランドが休園でがっかりした人。
ネットの中でもあちこちで書き込みを見つける。
「被災地の人に比べたら、このくらい我慢しないと…」
僕はこの言葉を「禁句」と位置づけている。
なぜか?
それは比較しているからだ。
今回に限ってではなく僕は比較することを基本的にしない。
自分より劣っている人を見て、優越感を感じ、
自分より優れている人を見て、劣等感を感じる。
優越感も劣等感も必要のない感情だ。
自分だけに存在して、他には何も生み出さない。
まだピンとこない場合、
こんなシチュエーションを考えてみてほしい。
被災したAさん、被災していないBさん、
あるレストランで一緒に食事をすることになった。
Aさん「無駄遣いできないので、ライスだけください」
Bさん「ハンバーグランチで。Aさんのこと考えたらステーキにできないな」
こんなこと言わないでしょ。
目の前では言わないことをテレビやネットでは言う。
つまりは「他人事」なんだよね。
この言葉を使う時点で。
被災地の人たちのことを思って支援するのはもちろん良い。
寄付だったり、物資を送ったり。
どんどんやった方が良いと思う。
だけど「比べて」云々はすべきじゃない。
と、僕は思うのだ。
もしかして使ってない?「比較の言葉」
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