「映画は吹き替えが良い」と20年前から言い続けた

2017年10月28日

ネットをふらふらしていて、こんな書き込みを見つけた。

  • いくら声優ががんばったところで、オリジナルの俳優の演技には遠く及ばない
  • オリジナル俳優の演技を超えることなどありえない声優
  • 映画での良いシーンほど、吹き替えによる口パクの悪影響が出てしまう

『理想の観客とは…。』映画を観るために不可欠な基礎的観察能力を養うには何が必要だろうか?

結構長いエントリーなんだけど、吹き替え部分に関してだけ、自分の思いを書いてみる。

私の友人でも「映画は字幕で見るべきだ」という人がいる。でも、テレビの吹き替えしかなかった時代から、私は「映画は吹き替えの方がいい」と言ってきた。

それでも以前は「字幕の方が俳優の演技が伝わる」「吹き替えは違和感がある」と言われると「そうかもしれない…」と思っていたものだ。「吹き替え」を薦めながらも、なぜ吹き替えがいいのかが、自分自身でもよく理解していなかった。

でも、翻訳で有名な戸田奈津子さんの著書「字幕の中に人生」という本を読んで、合点がいった。あるページこんなことが書かれている。(記憶している内容なので正確には違う)

セリフは、どんなに長くても「一秒四文字、十字×二行以内」という制約で表現しなくてはなりません。

どんなにグッとくるセリフでも、どんなに早口で喋っても、短くまとめられてしまう。これでは「映画の楽しさ」は半減してしまうではないか。この文章から、今までのもやもやしたものが吹っ切れた。

「字幕を読んでいる間、俳優の演技を見ていない」というのも重要。一瞬で字幕を読むことが出来ても、その瞬間に重要なワンカットが入っているかもしれない。目配りや、手の動き。セリフの背後で、重要な出来事が起こっているかもしれない。そう考えると「字幕を読む」ということの弊害が多いことに気がつくと思う。

以外かもしれないが、「字幕は、はっきり判りすぎる」というのもある。
小声、かすれ声、背後(テレビや群衆)の声、など聞こえるような聞こえないようなセリフも、文字ではっきりと読み取ることが出来る。これでは演出、演技を台無ししているのではないか。

>オリジナル俳優の演技を超えることなどありえない声優
逆にオリジナルが下手な俳優で、声優がプロだったりすると、プラスに働く。
最近の「話題作りのための声優以外の吹き替え」は辟易するが…
(シンプソンズの所ジョージや和田アキ子、ウォンテッドのDAIGOなど)

映画館で、吹き替え版が普通に見られるようになったのは、本当に嬉しい。
昔は、映画の吹き替えと言えば、テレビ放送しかなかった。それがビデオでもレンタル&販売されるようになったが、ビスタビジョン(オリジナル横長映像の左右をカットしたもの)しかなかった。そしてDVDでオリジナルと吹き替えが同時に楽しめるようになった。最近は映画館でも。

昔、「吹き替えがイイよ」と啓蒙していたのを思い出す。
あ~懐かしいなぁ。ほとんど理解されることはなかったなぁ~。

誤解がないように言うけど「字幕否定」ではない。吹き替えの質が悪かった頃は、必ず「字幕」と「吹き替え」の両方を観ていた。今でも吹き替えの質が低い場合は、字幕で観るし、両方観る場合もある。
なかなか楽しい映画でした プロジェクトBB

最近は「吹き替え版しか見ない」という人も増えた。「字を読むのが面倒」という理由で「吹き替え」にしている人も多い。確かに一理はあるが…。ちょっと私が考える理由としては違う…。(ま、いいんだけど)

というわけで、「字幕しか見ない」人は是非「吹き替え」も試してみてください。
「吹き替えしか見ない」人は是非「字幕」でも観てみてください。

一番は、オリジナルで字幕を読まずに観ることなんでしょうが…。英語が苦手だし、その国の文化も理解しないといけないので、難しいな。